あのね、先生。
「就職したら、4人揃うのも難しくなるんだよな」
「バラバラだもんね」
自分で言って少し悲しくなった。
受験勉強も一緒に頑張って、大学に入学してからもずっと一緒にいた気がする。
すごく濃い時間だった。
だからこそ、これからそういう時間が減っていくと思うとさみしくなる。
「でも会えないわけじゃないだろ」
「…ま、加地の言うとおりか。全く会えないわけじゃないし、またこうして何度も集まればいいよな」
加地くんは高3からの付き合いだけど、いつだってあたしにハッキリと間違ってるって言ってくれた。
それがいくら言いにくいことでも、自分が悪者になっても、ちゃんと言ってくれた。
…付き合ってるときだって、不器用だったけどあたしが傷つかないように、いつも先回りしてくれてた。