あのね、先生。
もしかしたら、花言葉も知ってるのかなって思ったの。
だからそれを聞こうとしたのに、優真はあたしの言葉を遮って無理やりこの話を終わらせようとする。
これ以上聞くなって。
そう言ってるんだろう。
「白城と高橋待ってるし、早く行こうぜ」
「…うん」
半ば強引にあたしの手を引いて、さっきの話なんてなかったみたいに歩き出した。
その反応が、どうしても優真が何も知らなかったようには見えなくて。
別に責めるつもりはないけど、もしかしたら花言葉も知ってたのかな、なんて思ってしまった。
「…ごめん」
「え…?」
前を向いたまま言った優真に聞き返したけど、彼はもう何も言わなかった。