あのね、先生。
いざ出てみると、することといえばやっぱりいつも通り飲み物を買ってゆっくりするだけで。
もう部活をしていた生徒も帰ってしまって静まり返ったこの場所に、俺1人だけが足音を鳴らしてた。
カフェオレどんだけ飲むんだよ。
別に、特に好きってわけでもないのに、思い出すたびにこうして落ち着こうとここに来てしまう。
そうするとやっぱりいつも買うのは決まってカフェオレだった。
無意識だよ、多分。
この前間違えてオレンジジュースを買ってしまって、たまたまそこに来た中村先生にそれをあげた。
…オレンジジュースとカフェオレなんて、間違えないって。
なんか、分かんないけどたまにそんな風にポロっと出てしまうことがある。
「篠原先生」
「あ…中村先生」
「休憩ですか?」