あのね、先生。
「あー、そういえば去年行ってねぇなー」
「俺ら今年で最後だし、来てよ」
うちの学校ももうすぐ文化祭だ。
大学にしては少し時期が早い気もするけど、日にちを見るとうちの文化祭の2週間後になってる。
行事が終わって、少し落ち着いた時期。
中村先生、多分行くんじゃないかな。
「予定なかったら行くけど」
「ないって、中村さん暇じゃん」
「お前さ、高校教師なめんなよ。意外と忙しいんだからな」
2人のやりとりを聞いてると、あの頃に戻ったような感覚になった。
懐かしい感覚でそれを見てると、白城くんは俺を見て言う。
「…蓮くんも来るんだろ?」
当たり前みたいにそう言った白城くんに、俺よりも先に高橋さんが反応した。
「白城くん…」