あのね、先生。
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―――――――…
「んーっ、もう食べれない!」
箱の中にあったケーキは2つを残してすっかりなくなった。
「いや、よく食ったよ」
「だって美味しいんだもん、誕生日だから何個食べてもいいのー」
正確に言うと、1つのケーキを全部食べてたわけじゃなくて、半分食べて次のケーキを食べてた。
その半分だけ残ったケーキたちは優真が頑張って食べてくれたんだけど。
「うあー、俺もう無理」
「んふふ、いっぱい食べたもんね」
「茉央と同じだけ食べた」
もうすっかりケーキバイキングみたいな感じになってて、最初は美味しいと言ってた優真も、途中から無言だった。
「いいよね、太らないから」
「んなのお前も一緒だろ」
「違うよー、女の子は男の人と違って太りやすいんだから」
今日だけ、今日だけ、なんて思いながら食べてた。さすがにちょっと食べ過ぎちゃったけど。