あのね、先生。
ユータ side
蓮に誘われるのは久しぶりだった。
最近こうして呑むことがあるときは、大抵俺が誘うから。
それなのに、今日は珍しく蓮の方から連絡が来ていつもの店に。
「……おっせぇな。」
案の定、あいつは自分から誘ったくせに当たり前みたいに遅れてくる。
もうそれが当然みたいになってるけど、前にも言った通り俺だって忙しい。
珍しく誘ってきたから、何か話したいことがあるのかと思って仕事を早く切り上げて来たのに、あいつ来てねぇし。
…もう慣れたけどさ。
それに、こうして遅れてくるのには少なからず俺にも原因がある。
昔から、俺は蓮に甘かったから。