あのね、先生。

「…そっか…」

もしかしたら結局今年忙しくて一緒に回れないかもしれない。

「ねぇ、茉央」

「ん?」

何時になったら来れるのか分からないのにここで待ってるのもきっと、優真が気にするだろう。


「…あたし白城くんのとこに行こうと思ってたんだけど、一緒に行く?」

「え、でも…」

だってきっと、シロと梨花は2人で回りたいんじゃないのかな。

「遠慮してるの?」

「だって…」

梨花はあたしを見て笑って、そういうのじゃないから、と言ってあたしの手を引いて歩き出した。

ほんとにいいのかな。

「あのね、さっき白城くんから連絡来てたんだけど」


……え?

「中村先生来たって言ってたから、茉央も会いたいかなって」

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