トリック・オア・トリート*甘いお菓子で誘惑を。
「ゆずきー!
お母さんとお父さんは、これからおばあちゃん家行ってくるから、かずきくんと仲良くハロウィンパーティーするのよー」
下の外からお母さんが大声で用件を言ってくる。
けど、かずきと仲良くハロウィンパーティーなんて出来るわけないじゃん。
かずきは女の子と遊ぶみたいだし。
もともと約束してないから、巻き込むなって拒否されたし…。
「最悪のハロウィンだよ…」
目の前がじわっと滲む。
ぬぐってもぬぐってもあふれてくる涙。
本当は、今頃かずきとケーキ作って、2人のどっちかがドジって笑ってるハズなのに…。
もういいや。
今年は1人で寂しいハロウィンパーティーでもするか。