だから、好きだって言ってんだよ
芹沢君の恋を応援してたあたしとしては、まりあの反応が本当に嬉しくて。
ついつい顔がにやけちゃう。
「まりあは花火行く?」
ウワサをすればなんとやら。
芹沢君があたし達の前にやって来た。
相変わらず、爽やかな王子様スマイルを浮かべている。
ふわりと優しく笑う顔に、心なしかまりあの頬がピンク色に染まっていた。
あは、かーわいい。
乙女だよね、まりあは。
芹沢君も紳士的だし。
やっぱり、2人はお似合いだなぁ。
「い、行くよ。晃君は?」
「まりあが行くなら俺も行こうかな。吉崎さんは?」
名前で呼び合ってるのを聞いて、微笑ましく思えた。
なんだか羨ましい。
こんな関係が理想だな。
「吉崎さん?」
「あ、えっ……?」
やばい、聞いてなかった。