だから、好きだって言ってんだよ
夜の公園で


そして迎えた終業式。


学校が終わってから家に帰り、ゴロゴロしながら時間を潰していた。



窓の外からは、うるさいほどの蝉の声が聞こえて来る。



夏休み、か。


今年はどんは夏休みになるんだろう。


まりあやミーコとたくさん遊んで、楽しい夏休みにしたいな。



ふわぁ、ねむ。


ベッドにゴロンと横たわりながらそんなことを考えていたあたしは、落ちて来るまぶたに抗えなくて目を閉じた。





ーーコンコン



いつの間にか寝ていたあたしは、その音に目を覚ました。



「愛梨?ーーが迎えに来てるわよ!」



ハッ。


ドアをノックする音と、お母さんの声にビックリして意識を取り戻した。



「ん~……っ」



「寝てたの?待ってるんだから、早く用意しなさいね」



「はーい……っ」



お母さんは呆れ顔を見せた後、1階に降りて行った。



時計に目をやると7時15分前で、出ようと思っていた時間よりも大分遅れている。



「やば、寝すぎた」



慌てて起き上がったあたしは、寝ぐせのついた髪を手ぐしで整え、用意していた私服に着替えた。



やばい、遅れる~!


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