だから、好きだって言ってんだよ


『三浦』と『吉崎』だもん。



陽平とは中学の3年間もずっと同じクラスだったから、出席番号も近くて何かと一緒になることが多かった。


グループワークとか、修学旅行の班別行動とか。


いわゆる腐れ縁ってやつ。



同じクラスだってわかった時点で予想はしてたけど……またか。


しばらく席替えはないだろうし、陽平にからかわれながら過ごす日々が続くというわけだ。


はぁ。


やだな。



軽くため息を吐き出しつつ、指定された席に着いた。



陽平は持ち前の明るさで早速男子の輪の中に溶け込んでいる。



すごいな。


誰にでもフレンドリーなところは純粋にすごいと思う。



「ねぇねぇ」



座ったすぐ後に、隣の女の子に声をかけられた。


< 16 / 303 >

この作品をシェア

pagetop