だから、好きだって言ってんだよ


「よーし。じゃあ始めるか!まぁ、とりあえずハメを外し過ぎないように……各自持って来た花火をバラして。始め!」



坂上君の声を合図に、仲良しの人達が集まって各自花火をバラし始める。



日はすっかり暮れて、今は街灯の明かりだけが頼りだった。


そんな中、きゃあきゃあとみんなが盛り上がる声が聞こえる。



楽しい楽しい夏休みの幕開けだ。



「なになに、あいりんも俺らと花火がしたいって?仕方ないな、混ぜてやるよ!西澤も。あ、芹沢も」



ぼんやりしていると、地面にしゃがみ込んで花火をバラしていた坂上君があたしの顔を見上げてニッと笑った。



意味深にウインクまでして来て、何かよからぬことを企んでそうな顔。


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