だから、好きだって言ってんだよ
プレゼントと涙
花火の日から2週間が経った。
ただ今、夏休み真っ只中。
8月に入って、うっとおしいくらいの暑さに毎日毎日嫌気がさしているところ。
「あー暑い……っ」
「おねーちゃん!」
ーーバンッ
勢い良く開けられたドアにビックリして、ベッドに横になっていた体が勢い良くビクッとなった。
「こ、光太~……ビックリさせないでよ」
本気で心臓が止まるかと思った。
「あ、ごめん」
ニカーッと可愛らしく笑う光太を見て、胸に愛しい気持ちが溢れ出す。
「どうしたの?何か用?」
「うん!お客さんだよ。おねーちゃんの好きなミーコちゃん」
えっ!?
ミーコ?
階段を駆け下りてリビングへ向かう。
どうしたんだろう、ミーコが連絡もなしにうちに来るなんて。
リビングに入るとお母さんはいなくて、ダイニングテーブルのイスにミーコが座っていた。
「あ、愛梨~!」
あたしを見るなり、ミーコは立ち上がって助けを求めるように腕にすがり付いて来た。
「ど、どうしたの?」
あたしの腕をギューッと握って、可愛らしく染まるピンク色の頬。
か、可愛い。
「何かあった?」