だから、好きだって言ってんだよ


「う、うん。実は……青田君にデートに誘われちゃって」



「えー?おめでとう~!良かったじゃん!」



自分のことのように嬉しくて、自然と顔が綻ぶ。


そっかそっか。


デートか。


いいな。



「う、うん……!もう嬉しくて。この喜びを誰かに伝えたかったの」



ミーコ、可愛い。


顔を真っ赤にして必死になって、幸せそうに笑ってる。


恋をすると、みんなこんな顔で笑うんだね。



青田君からのお誘いを受けて、バスケ部のマネージャーをしているミーコ。



緩いバスケ部だから適度に休みがあるらしく、夏休みに入ってからよく家に来ていた。



青田君の話をするミーコが可愛くて、今じゃ本当に応援してる。



「でね、青田君その日が誕生日らしくて。これから、プレゼント買いに行くの付き合ってくれない?」



遠慮がちにミーコが口を開いた。



「もちろんだよ」



ミーコの頼みなら、なんだって聞くもんね。


っていうか、自分の誕生日にデートに誘うなんて。


青田君もやるよなぁ。


これはもう完璧脈ありじゃん。



「もうすぐ陽平も誕生日だし、愛梨もプレゼント買っちゃえば?」



「えっ?」



確かにもうすぐ陽平の誕生日がやって来る。


プレゼント……か。


ちゃんとした物がほしいって言ってたし。


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