だから、好きだって言ってんだよ
きっと、偶然だよ……。
うん、多分そう。
絶対……そう。
陽平はきっと、これまでみたいに困った顔をしているに違いない。
そっけなくうまく交わして、深田さんを突き離すはず。
だけどあたしの願望とは裏腹に、2人は並んで歩き出した。
それを見て胸が張り裂けそうなほど締め付けられる。
苦しくて苦しくて。
なん、で……?
どうして……?
待ち合わせ、してたの……?
それとも、一緒に来たの?
ウソだと信じたいけど、頭が混乱している。
なんで?
そんな疑問ばかりが頭を埋めつくす。
答えなんてわかるわけがないのに、気になって仕方なかった。