だから、好きだって言ってんだよ


深田さんは女子のあたしから見ても、すごく可愛い。


スタイルだっていいし、夏だというのに日焼けなんかしてなくて。


透き通るように白いすべすべの肌が輝いている。



「いきなりごめんね?吉崎さんとは、前から話してみたいと思ってたの」



悪意とか敵意なんてものは一切見受けられず、ウワサ通りのいい子なんだと思った。


いい子。


あたしなんかとは全然違う。



断ることも出来ずに、深田さんに付いて公園に入る。



正直、かなり気まずい。



中にはすべり台やブランコやジャングルジムがあって、子ども連れのお母さんが数人。



木陰に入ると、前を歩いていた深田さんがゆっくり振り向いた。


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