だから、好きだって言ってんだよ


『今日はごめんね』



その日の夜。


寝ようと思ってベッドに入ると、まりあからメールが来た。



“ごめんね”って……。


謝るのはあたしの方だよ。



それなのにまりあは謝ってくれた。



ごめんね。


……ごめんなさい。


あたし、すごく嫌な子になってる。


まりあは全然悪くないのに。


鼻の奥がツンとして、一気に視界がボヤける。


このままじゃダメだ。



居ても立ってもいられなくなって、ガバッと起き上がって電話をかけた。



ーープルルルル

ーープルルルルル


ーーガチャ



「……もしもし、愛梨?」



数回コールが鳴った後、遠慮がちなまりあの声が聞こえた。


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