だから、好きだって言ってんだよ


わからないけど……深田さんと何かあったのかな。



こうやって振り返るたびに目が合うと、陽平はニコッとしてくれる時もあるけど、時々ムッとしてることもあって。



なんで?



なんて、疑問に思うことが増えた。



気まずくなって慌てて前を向く。



心臓がバクバクいってて、それは中々収まらない。



ダメだ。


目が合うだけでこんなんじゃ、いつまで経っても諦めることなんて出来ない。



同じクラスにいる以上、見ないようにするなんてムリだよ。



唯一の救いは、夏休みが明けてから深田さんがパッタリ教室に来なくなったこと。


2人が一緒にいるところなんて見たくないから、本当に良かった。


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