だから、好きだって言ってんだよ


ムカつくし、悔しい。


胸が張り裂けそうなほど痛い。



でもそれ以上に、一方的に決め付けられたことが悲しくて仕方なかった。



もうやめて。


これ以上、あたしの中に入って来ないで。


もうこれ以上、好きになりたくない。


気持ちを掻き乱されたくない。



ぐちゃぐちゃな気持ちのままダッシュで学校を出たあたしは、流れる涙を拭いながら家に帰った。



乱暴に玄関を開けると、適当に靴を脱いで2階に駆け上がる。



もう知らない。


陽平なんて。



陽平なんて!



……大嫌い!


< 244 / 303 >

この作品をシェア

pagetop