だから、好きだって言ってんだよ


い、たっ……!


その衝撃は一瞬で終わったけど、次第に頭がジンジン痛んでくる。



「ちょっと愛梨、大丈夫?」



「今、思いっきり当たったよね?」



頭をさすりながら顔を上げると、まりあとミーコが心配そうにあたしの顔を覗き込んだ。



「頭、コブできてない?」


「ホント大丈夫?」


「う、うん……なんとか」



近くにはバスケットボールが転がっていて、それが頭に直撃したんだってことがわかった。


そういえば、さっきから男子がボールで遊んでたなぁってことを今になって思い出した。


最悪。


とことんついてないよ。


ロケット花火といい……なんだか当たってばっかり。


運が悪いのかな。



「わりー、俺だわ!」



申し訳なさそうな顔をしながら近付いて来たのは、多分だけどバスケ部の人。



このクラスの男子は、バスケ部に入ってる人が圧倒的に多いってミーコが前に言ってたから。



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