だから、好きだって言ってんだよ
なんでそんなに冷たい目であたしを見るの?
あたし、そこまで恨まれるようなことをしたかな?
陽平との間に深い溝ができてしまったような気がして、胸が締め付けられる。
もう前みたいな関係には戻れないかもしれない。
これだけ恨まれてたら、もうムリだよね。
胸が痛いよ……。
「愛梨ちゃん?行こうぜ」
悲しくて唇を噛んだ時、ノリの優しい声が聞こえて我に返った。
陽平は感じ悪く上履きを履くと、そのまま無言で足早に行ってしまった。
「早く行かないと、チャイム鳴るしさ」
「うん……そうだね」
その後ノリとトボトボ教室に向かったけど、なにを話したのかはあんまり覚えていない。
陽平のことが胸を埋め尽くしていたから。