だから、好きだって言ってんだよ
だから……
次の日。
学校に着くと、カバンも置かずに陽平の席に向かった。
カバンの中に詰め込んだのは、誕生日プレゼントとして渡すはずだったピアスの包み。
ドキドキして落ち着かない。
沈まれ、心臓。
本当に落ち着け。
お願い……今だけ。
「あいりん、おはよう」
「吉崎、おはよ〜!」
陽平の席の周りで騒いでいた坂上君や他の男子が、ニヤニヤしながらあたしを見る。
なんなのよ、その顔は!
「うん、おはよう。えっと、よ、陽平……!」
坂上君や周りの男子に適当に挨拶をして陽平を見た。
「なんだよ……?」
怒ってはいないようだけど、話すのが久しぶりすぎて気まずい空気が流れている。
「話があるからちょっといい?」
「…………」
黙り込む陽平を見て、不安と緊張が一気に増して行く。