だから、好きだって言ってんだよ
ーーチュンチュン
鳥のさえずりが聞こえてハッとした。
寝落ちしかけていた頭が次第に覚醒し始める。
結局、昨日あれからスマホを手にしたままどうすることも出来なくて。
モヤモヤした気持ちを抱えたまま中々寝付けなかった。
そして、気付くと朝だったっていう何とも情けないオチ。
なんだか頭が重いし、目がしょぼしょぼする。
「サイアク……」
確実に寝不足だよ。
重い体を起こして部屋のカーテンを開ける。
窓から柔らかい朝の日差しが射し込んで来た。
だけど、なんとなく気が重い。
心の中はずっと、陽平のことばかり。
会うのが気まずいだなんて、今までで初めてだ。