だから、好きだって言ってんだよ
冗談でも、陽平にそんなことを言われたくなかった。
なんなの……!?
なんでそんな冗談なんて言ったの?
本気にしたあたしがバカみたいじゃん。
さっきまでずっと悩んで、真剣に考えてたのに。
一晩中考えて、悩んだ時間を返せと言ってやりたい。
寝れなかったんだからね?
なんなの、ホント。
……ムカつく。
人をからかって、遊んで。
どうせ陽平は、告白を本気にしたあたしを家に帰って笑ってたんでしょ?
いつもいつも陽平は、あたしにだけひどい仕打ちをして来る。
まさか、こんなことまでからかわれるなんて。
「ホント、ありえないからっ」
めちゃくちゃ腹が立って話すのが嫌になったあたしは、机に突っ伏してムシを決め込んだ。