真っ直ぐな気持ち
午前の授業が終わり、食事の時間になった。
美夏と智美は、お互いの机で弁当を広げる。前の方の席にいた直子も、お昼の時間にはいつも智美の席にやってきて食べる。2年生の時もクラスは違ったが、お昼は一緒に食べていた。
今日からその中に美夏も加わった。
「美夏、これ自分で作ったの?」
「うん」
「凄いな~。うちのお母さんのより美味しそう」
「そんな事言っちゃ駄目よ。一生懸命作ってくれてるのに」
「そうだね。ごめん。お母さんに感謝しなきゃ」
「俺も仲間に入れてくれ」
そこに、紙袋を持った潤が現れた。
「智美、直子いい?」
「別にいいけど・・・」
「それじゃ、もう1つ席をくっつけましょう」
彼の事を警戒している智美達は、自分から話を振ろうとはしなかった。
「篠原くん、今日はパンなの?」
「いつもそう。俺の母ちゃん弁当作ってくれないんだ」
「そうなの」
「飲み屋で働いてるからさ、朝はいつも寝てる」
「そうなんだ。お父さんは?」
「女作って出て行った」
「ごめんなさい」
「別にいいよ」
「それにしても、美夏って、勉強も出来るし、料理も出来るし、凄いな」
「やらなきゃいけないと思ったら、何とかなるものよ」
「そっかな・・・」
「ねえ美夏、食べ終わったら屋上行かない?」
「屋上?」
「いいね~俺も行く」
「・・・」
「何だよ西田。お前、俺と美夏を引き離そうとしてるだろう?」
「別に」
「美夏、学校の屋上からの景色は格別なんだぜ」
「そうなの?」
「ああ」
「それじゃ、4人で行ってみましょう」
美夏と智美は、お互いの机で弁当を広げる。前の方の席にいた直子も、お昼の時間にはいつも智美の席にやってきて食べる。2年生の時もクラスは違ったが、お昼は一緒に食べていた。
今日からその中に美夏も加わった。
「美夏、これ自分で作ったの?」
「うん」
「凄いな~。うちのお母さんのより美味しそう」
「そんな事言っちゃ駄目よ。一生懸命作ってくれてるのに」
「そうだね。ごめん。お母さんに感謝しなきゃ」
「俺も仲間に入れてくれ」
そこに、紙袋を持った潤が現れた。
「智美、直子いい?」
「別にいいけど・・・」
「それじゃ、もう1つ席をくっつけましょう」
彼の事を警戒している智美達は、自分から話を振ろうとはしなかった。
「篠原くん、今日はパンなの?」
「いつもそう。俺の母ちゃん弁当作ってくれないんだ」
「そうなの」
「飲み屋で働いてるからさ、朝はいつも寝てる」
「そうなんだ。お父さんは?」
「女作って出て行った」
「ごめんなさい」
「別にいいよ」
「それにしても、美夏って、勉強も出来るし、料理も出来るし、凄いな」
「やらなきゃいけないと思ったら、何とかなるものよ」
「そっかな・・・」
「ねえ美夏、食べ終わったら屋上行かない?」
「屋上?」
「いいね~俺も行く」
「・・・」
「何だよ西田。お前、俺と美夏を引き離そうとしてるだろう?」
「別に」
「美夏、学校の屋上からの景色は格別なんだぜ」
「そうなの?」
「ああ」
「それじゃ、4人で行ってみましょう」