Any number of times.
「俺等さ、志生ちゃんのこと知ってるって言ったじゃん??」
カラオケBOXに着いて、個室に入り直ぐに真面目な顔で聞いてきた男。
『....ん-、うん。』
「志生ちゃんは、俺等のこと覚えてね-よな?」
...この人達には悪いけど、抱かれた相手の名前を覚えていたらきりがない。
『ごめんね、....わからないやっ。』
私は、なんの罪悪感も感じず軽く謝った。
「...だよな、」
なんて、切なそうに微笑む。
そんなの見たら、なんか、悪い事したな-って思うじゃんか。
なんて、いらない感情を抱いてしまった。
『....ん-っと、名前なんて言うの??』
しょうがないからこの人達だけでも、覚えておこう、なんて思った。
「俺は村石夕真‹ムライシユマ›」
「俺は、高舘葉月‹タカタハズキ›」
その瞬間、妙な胸騒ぎがした。
『葉月....、夕真....、??』
「俺達は、龍騎の傘下の枉駕‹オウカ›の総長、副総長です」
妙な胸騒ぎほど、あてにならないものはない。
"『葉月も、夕真も奴隷みたいで可哀想---!!!』
「姫-、優しいっす!!!」
「夕真抱きつくな、叶希‹カナタ›さん達に殺られるぞ。」"
まだ捨て切れていない"彼等"との記憶の中に、いた、
葉月と夕真は確かにそこにいたんだ。