Any number of times.
Past
_YURESIDE_
「なぁ、お前は何に怯えてるんだ?」
張り詰めた沈黙を破ったのは意外にも響哉だった。
『怯えてなんか....』
"ない"
はずだった。
私が怯える理由なんて、一つもなくて。
なのに、どうして戸惑ってるんだろう。
「教えてくれないか?」
戸惑う私に優しく訪ねる響哉。
「お前の抱えるもの全部、俺達に教え
てほしい。」
『別に抱えてるものなんて「じゃあ何
で今泣いてる?」』
何でか、なんて私が知りたい。
それに。
『言ったって意味ない。』
本心だった。