Any number of times.
殴られていた人達があまりにも可哀想で。
『...何してるんですか。』
私は、彼等に立ち向かった。
「はぁ?誰だお前。」
そんな私に気づいて物凄い剣幕で私を睨む男。
凄く怖くて、今にでも逃げ出したかった。
でも、出てきた以上怯むわけにもいかなくて。
『...や、だから何してるんですかって 』
「見りゃ分かんだろ」
『う....』
呆気なく返された答えに息詰まる私。
いや、うん。
この人の言う通り見れば分かる。
『....あの、そうじゃなくて!!!
この人達、死んじゃいます。』
そう、本題はそれだ。
私は、声を震わせながらそう言った。
殴られるんだろうな-なんて身構えていたら、
「....ふんっ、気に入った。」
そう言いながら微笑む男が尾田遥輝だった。