Any number of times.
「んじゃばいばぁい。」
『送ってくれてありがと!!!』
あっという間に家の前に着き、実愛にお礼を言う。
「お礼言う相手間違ってんだけどな。」
なんてブツブツいう翼。
「志生、倉庫来なくていいの?」
さっきっから、実愛は執拗に溜まり場に来ないかと誘ってくる。
『...行けないや。』
違う。
"行きたくない"んだ。
倉庫に行ってしまえば、あの頃の記憶が淡々と蘇ってきてしまうのは目に見えている。
『傷つきたく....ないっ。』
無意識のうちに出てしまった言葉に顔を歪ませる実愛。
『ごめっ...』
そんな顔させたくて言ったんじゃないのに、上手く言葉が出なくて。
『とにかく、ごめんねっ。また明日。」
私はそれだけ告げて家の中にはいった。
_YOURSIDEEND_