私に恋をしてください！

★社会人としての意気込み～side SORA～

今春、社会人になった。

社会人になったら、やろうと思っていたことがあった。
それは、過去の後悔した行動に対する反省と精算。

好きだったはずの女性に・・・俺は最低なことをした。

高校3年生の時、俺の好きな子は地味な女子だった。

同じテニス部に所属していて、ラケットを持ってスコートを履き、コートでプレーしている姿はとても可憐で、それに・・・すごぶる美人だった。

しかし、ほとんど友達を作らず、休み時間はずっと本を読んでいるようなおとなしいところから"地味女子"とクラスでは言われていた。

3年生の秋、会話のノリから、友達3人と賭けをして彼女をターゲットにして落とせるかどうかを試すゲームをすることになった。

当時の俺は不器用で、なかなか女子と話すことができず、そんなゲームにでも乗らない限り彼女に話しかけることすらできない、情けない男だった。

ゲームによる誘いであることを知らない彼女は乗ってくれ、俺の部屋で彼女の処女も奪った。

ところが・・・それがゲームと分かった時、彼女の心に俺の存在が残るわけもなく、高校卒業をしてすぐに彼女は東京に就職をしてしまった。

当然だ。
ゲームとして彼女に近寄ったわけだから、俺が彼女を本気で好きだとは信じてもらえない。