私に恋をしてください!
『もぅ、何してるのよぉ』
「だって昨日、ここの触り心地がいいことを知ってしまったし」

そう言いながら揉み続ける俺。
弾力はあるけど柔らかい。

『ソラのエッチぃ』
「俺がエッチだということを、覚えておいてね」

お互いの身体を知ったのは昨日だし、まだまだ葉月との付き合いはこれからだ。

こんなじゃれ合いも、恋愛の過程においては必要なことだと思う。

『もぅ。あっ、そう言えばさ・・・』
「何?」
『剛さんが昨日言っていた"もろもろのこと"って何?』

あ、そうだった。
葉月に夢中ですっかり話すの忘れていた。

「今、話すから、俺の方を向いて抱っこしよ」

葉月は俺の言葉に従い、体を180度回転させて俺の膝の上に乗った。

先日の車内で同じ格好になったけど、今日もスーツのタイトスカートだから足を開脚している今もあの時と同じように…

「今日もパンツ見えそう」
『いやだぁ』

実際には体が密着し過ぎて見えないんだけどね。

「葉月が自分が専務の娘であることやコネ入社を秘密にしているのと同じように、健吾さんも秘密を抱えているんだ」
『健吾さん…局長のこと?』
「そう。で、なぜ俺が健吾さんのことを知っているかと言うと…」

葉月に俺は説明をした。
大学の友人の姉ちゃんの旦那が健吾さんだと言うこと。
そして結婚している事実を一部を除いて世間にも会社にも隠しているということを。
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