私に恋をしてください!
「葉月が察しの通り、昔、1度だけ神戸と体の関係を持った。しかも、いかにして神戸を落とせるかというゲームをして、アイツと寝て写メを撮るところまで持ち込めれば勝ちと言う賭けを友達としたんだよ。高校3年の秋だった」

俺は、葉月の反応を見ながら、ゆっくり話すことを心掛けた。

「そんな流れで体の関係を持ったのに、俺は神戸のことが好きだった。同じテニス部でさ。彼女は部活と勉強とアルバイトとの両立で大変そうだったけど、それでも頑張っている姿に惹かれた」

葉月は口を結び、黙って俺の話を聞いている。

「でも、当時の神戸は、休み時間に本ばっかり読んでいるような地味な印象でさ。友達と群れることもなく、部活でも一緒にいたのは小学校から一緒だった高松くらいで。でも俺が好きだと言うことを知った友達2人が俺をけしかけてゲームをしようと言い出したんだ」
『どうしてなの?好きな子なのにそんなゲームをすることになっちゃったの?』

寂しそうな声で葉月が聞いてきた。
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