私に恋をしてください!
そこで私は、お母さんがソラに会いたがっている話をした。

"いいよ。俺も会ってちゃんと葉月の彼氏として名乗り出たいし"
「ごめんね、貴重な2人の時間なのに」
"いや、これからの俺と葉月のことを考えると、お母さんに会うことも大事なステップだよ。クリスマス前の連休は一緒に過ごしたいしさ"

ソラの言う通り、お父さんはとりあえず置いといて、お母さんにソラを知ってもらうことは第一のステップだと思う。

土曜日になり、お母さんが"万が一のことがあるから"と、うちにソラを招くことはせず、和食レストランでランチをする形での対面となった。

『初めまして、柳井空と申します。よろしくお願いします』
『私のことは遠慮なく"お母さん"で構わないから』

ソラが自分の呼び方を迷うことを読んで、先に自分から言いだしたお母さん。

『お気使いありがとうございます』
『堅いなぁ・・・仕方ないか。彼女のお母さんだもんね、私』

うちのお母さんは、ソラを目の前にしてあくまでも自然体だ。

メニューから3人で生姜焼き定食を頼んだ。

「ソラを見て、お母さんはどう思う?」
『爽やかじゃない?モテたでしょ、学生時代とか』
『いえいえ、そんな・・・』

ソラはそんなお母さんの雰囲気にやや圧倒されているかな。
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