私に恋をしてください!
『面白いわね、ソラくんって』
『それは許可していただいたということでよろしいでしょうか?』

お父さんとお母さんは見つめ合って、大笑いした。

「ちょっと、何がおかしいのよ」
『いや、ここまでくると、今まで門限や付き合う友達にうるさく言っていたことが、馬鹿馬鹿しく思えてきてさ。葉月の恋をしっかり応援したいと思うようになってしまった自分が不思議でたまらなくなって』
『私はそんな笑った俊太郎さんを見て、おかしくて笑ったのよ』

夫婦のことは、娘にはやっぱり分からないや。

『葉月、今から部屋に行って2泊するための準備をしてこい』
「う、うん・・・分かった」

急いで私は部屋に戻り、大きなバッグに着替えやお泊り道具と・・・

「あ、あれも忘れないようにしなきゃ」

独り言を言いながら、バッグに詰め込む私だった。
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