私に恋をしてください!
既に寝てしまっているお父さんは今、63歳。

16の歳の差のある両親は、私から見てもジェネレーションギャップがありあり。

私はお父さんが40歳の時の子供なので、箱入り娘のように私を扱う。
とにかく何でも干渉したがるので、男の子の友達は作りづらかった。

一方、お母さんは"恋愛は自分から押せ"と何度も私に言ってきた。
押す相手が今までいなかったけどね。

『その代わり、私にウソはつかないで、自分が思う恋愛の理想を貫くこと。ソラくんは年上?』
「1つソラが上」
『1歳差なんて、ないのと一緒よ』

その時、手に持っていた携帯が鳴った。
ソラからのメールだ。

『ソラくん、心配しているんじゃない?早く返してあげなさい』

意外と理解のあるお母さんに少し驚きながら、私は2階に戻ってソラに返信をした。

ソラからはすぐにまた返信が来た。

―"良かった。まだ葉月のお父さんの問題はあるけれども、ひとまず今日はクリアできたかな。明日もあるし、そろそろ寝よう。今日はありがとう。そしておやすみ、葉月"―

私も"ありがとう。おやすみ"と返して、すぐに寝た。

でもすぐに目覚めてしまうのは何故だろう?
ソラとのキスの感触が忘れられず、身体が熱くなっている。

こんな私、もしかしたらソラに軽蔑されちゃうかな。
そんな不安が頭をよぎり、眠れない夜を過ごした。
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