あの日に出会ったキミと。
部屋に入ると、一ノ瀬は私をベッドの上に降ろし、私の上にまたがった。


一ノ瀬に見下ろされていて、何だか恥ずかしい。


これからされることが何となくわかりつつも、ずっと一ノ瀬から目を逸らしていた。


「…お嬢様、顔をこちらにお向けください」


「…ッ」


言われてもなお、一ノ瀬の方を向けず、横を向いてしまった。


「…では、失礼します」


不意に首筋を舐められた。


思わずぴくっと反応してしまい、それでも顔を合わせることができなかった。
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