あの日に出会ったキミと。
一ノ瀬は何を考えていたの?


私にはわからなかった。何しろ、こんなことは初めてで。


キスされた時、びっくりして、どうすればいいかわからなくて、抵抗してみたけれどダメで…。


私のファーストキスは、好きな人に捧げられなかった。


そう思うと胸が痛くなった。けれど、そんな好きな人なんて出来るのだろうか。


いや、好きな人を作ったって”姫川”が邪魔をする。


姫川の名が、全てを邪魔するだろう。


私は姫川の邪魔者。多分、姫川はこの屋敷に私を一生閉じ込めておくつもりなんだ。


普通の恋愛なんて出来っこない。
ましてや”彼氏”なんてー。
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