あの日に出会ったキミと。
「ほたる…さまっ…」


「……にいてっ…」


嗚咽としゃっくりが混じりながら小さい声でそう言った。


「えっ…」


「一ノ瀬…そばにいてっ…」


それから数秒の時間が流れると、彼は返事をして、私を抱きしめた…。


いつの間にか部屋から結城さんが居なくなっていた。
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