あの日に出会ったキミと。
一ノ瀬は、私の手を優しく握り、手の甲にキスをした。


キスをしながら私のことを見つめてくるもので、その顔があんまり綺麗だから、思わず目を逸らしてしまう。


「では、参りましょうか」


そう言って優しくまた手を握り締める一ノ瀬はまるで王子様のようだった。


もう私ってば、一ノ瀬にドキドキしすぎ…。


でも、彼のひとつひとつの仕草がかっこよくて、私に対する言葉が優しくて、この気持ちを抑えられなかった。
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