Ambiguous me
PROLOGUE
子供の恋など長く続くはずがない。

「ちょっといいよね」

くらいの人をむりやりイコールさせて好きにしてしまうだけだから。

私は女だけど、きっとこれは男にも言えるだろう。
子供、とは単純なものだ。

上から物を言っているが、私も小学生高学年のとき男子と付き合ったことがある。
別に今考えれば、全然好きでもなんでもない奴だった。
ただ、「好きだ」という一言にときめいただけだったのだ。
そのときめきを意地でも「恋心」にしてしまった愚かな私。
案の定1ヶ月も持たなかった。

きっとその時の私と彼は

『彼氏と彼女』

という関係に憧れていただけ･･･



そんなことが分かってきた高校生のこの時期。
私は私立の女子高に入学し、女のみの世界でエンジョイしていた。

高１の春こそ周りのカッコいい先生の話にキャーキャーしたものだったが、
今は隅っこで昨日のドラマの話やら、漫画の話やらに花を咲かせていた。

高校生デビュー！とか言って背伸びして、中心のグループにいた時期もあった。
けどやっぱり自然体が一番だって気付いて…。
今は誰が見ても、目立たない地味な学校生活だけれど、私はとても満足していた。

< 1 / 2 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop