それでも、やっぱり君が好き。
ミナは「んーっ」と宙を眺めながら人差し指を顎(アゴ)に当てた。
「うち、凛ちゃんとおな中だったんだけど……そこまで仲良くなかったかなぁ。たまに喋るくらいで」
「…………は?」
一瞬固まったオレに、ミナははにかみながら慌ててぶんぶんと両手を振った。
「で、でもっ、圭太君のお願いだから頑張るし! 友達に聞いたりとかしてみるから何でも聞いて!」
オレは立ち上がって振られていたミナの両手をぎゅった握る。
「サンキュー、ミナ! 頼りにしてるぜ!」
いきなり手を握られてびっくりしたのか何なのか、ミナの顔がぼぅっと赤くなった。
しばらくたって、ほんのりまだ紅みが残った顔で、ミナは悲しげに微笑む。
「ん。……楽しみにしててよ」