それでも、やっぱり君が好き。


「オレが凛と一緒に男性恐怖症を治す! 治ったらもう一度、考えて欲しい」



 凛と茜は驚愕の表情でオレを凝視していた。


 でも、茜は俺と凛のことだと理解しているのか、話に一切口出ししてこない。その配慮が嬉しい。



 凛は「で、でも……っ」と呟いて、茜も思っているだろうことを言葉にした。



「ど……どうやって、治、す……の……?」


「えっ!? ……ま、まぁそれはお楽しみと言うことで!」


「「…………(ノープランか」」



 二人はすぐに悟ったようだった。



 この質問はされると想定していたのだが、プランが全く浮かばないまま今日になってしまい、仕方が無いので「それは……秘密だっ」みたいなことを格好良く言おうと思っていたけど声が上ずり、バレバレな言い方をしてしまったのだ。

< 33 / 105 >

この作品をシェア

pagetop