それでも、やっぱり君が好き。
 

 だが、勇輝にはもう好きな人を言ってしまったし、何よりオレの親友だ。 

 一人くらいならいいだろう。



 鼻でゆっくり息を吸いながらゆっくり顔を上げ、上げるとゆっくり鼻で息を抜く。

 ポイントはゆっくりやることだ。


 ちなみになぜこんな行動をしたのかは不明だし、メリットはない。




 オレは黒板横に貼ってある予定表をチェックする。


 さっき終わったのが二時間目、三時間目は国語か……。



 時計を見ながら勇輝に提案した。



「なぁ、次の時間サボらねぇか?」



 勇輝は一瞬目をぱちくりさせ、含み笑いした。



「え、何? 成績下がるんじゃないの?」



「まぁいいんだよ」



 勇輝はいいのかよ、とケラケラ笑う。
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