それでも、やっぱり君が好き。



 とりあえず、食べてから涼峰さんの様子を見ることにしよう。
 


 ……と、思ったが。



 どうしても反応が気になり、食べながらチラ見するオレ。




 だがすぐに、茜のナイフのような視線に耐え切れなくなり、見るのを断念した。




「茜ちゃんっ、これ、ここでいいの?」


「良く分かんないけど良いんじゃない? どうせ朝倉のだし」


「そう、なの……」



 初めて知った、と感心するようにして頷く彼女。



「おい! 涼峰さんに変なことを教えるな!」



「本当の事だけど、何がいけないの?」



「お前なぁ……」





 相手するのが疲れる。



 弁当を食べなきゃいけないというのに。


 しかもこれから授業もあるんだぜ? 寝るけど。

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