それでも、やっぱり君が好き。


 買うと言っても、アプリ内のポイントとかで買えるものだろう。



 さっきのオレがインストールしたアプリだって、集めた金でキャラクターを変えられる。


 


 楽しそうに鼻歌を歌いながらスマホを操作する涼峰さん。



 と、その鼻歌が止まった。



「チケット二〇枚、一二三円……? 茜ちゃん、これはどうやって払うの?」




 え…………………………。



 え、え、え、『円』!?


 マジの金!? リアルのマネーかよ!?



 そんなオレの唖然とした顔に気が付かない涼峰さんは、可愛らしく首を傾け茜の肩をちょんちょん、と叩いた。


 すると茜が顔を赤くさせ、目をハートマークにして涼峰さんに飛びつく。


 いくら可愛いからって、女子同士で……。


 女子、同士?


 まさか、あいつ……!?




 考えるとゾワッとして、考えるのをすぐにやめた。

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