それでも、やっぱり君が好き。
「女が逃げるぞ! 追え!」
「させねぇ……よっ!」
今度こそ、走ってきた眉毛ピアス男の顔を殴った。
男がよろめいて尻餅をつく。
涼峰さん達が走っていった道にオレが立ち塞がれば、少しは安全だろう。
次々と殴り掛かってくる男達を避けたり、相打ちにさせたりする。
「っるぁぁぁぁ!」
叫び声を上げて大きな拳を突きつけてくる二人の男。双方から殴るつもりのようだ。
オレはすっとしゃがんで避ける。
彼等は頭をぶつかり合って、勝手に気絶した。
これで、二人目。
そして、涼峰達に全く干渉していなかった黒い天然パーマがドサッと地面に倒れる。
オレが腹を一撃したのだ。
あれ? オレって意外と強いんじゃね? と、思ってしまうのも当たり前。
あいつらは弱すぎるのではないか。ばたばた倒れていく雑魚キャラだ。