それでも、やっぱり君が好き。


 あと一人は――――茶色い顔の背の高い男。まぁまぁ顔は整っている。




 こいつは、前の三人とは違う――――。




 男はふっと笑って、まずオレを褒めた。




「やってくれるじゃん。一年がな」




 イラッとした。


 さっきから、なんなんだよ……!



 というかこいつ、かなりの凛々しい顔にイケメンボイスだ。
 



 バスケをするときみたいに、相手のボールを奪うために近くに接近する。


 素早い動きに、男はなんの表情の変化も見せない。



 さっきよりも思いっ切り、整った茶色い顔を殴った。



 ーーーーーが、手応えがない。避けられたのだ。




「残念だったな、一年くん?」



 バカにしたように笑うその言葉は、オレの感情を大きくかき混ぜた。


 そして、抑えていた苛立ちを開放した。
 



「さっきから一年一年うるせぇんだよ!」




 男は何も変わらず、ただただオレを見ている。 


 オレは拳を握りしめた。握りしめすぎて、肉に爪が食い込んで痛い。




「一年とか二年とか、そういうの関係なしに、オレはあいつらを守りたい!



 一人の男として、守っていたいんだよ!」





 ほのかに差し込んだ光が、男の茶色い顔を照らした。
 

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