いたって普通の恋愛話
「え〜、お礼してくれるの?本当は名前とLINE教えてくれたら嬉しいんだけど、君そんな軽いようには見えないし〜」
「当たり前です。」
なんたって、私は彼の事を名前しか知らないのだから。それにあまり色んなことを、人に言わないってお母さんにも言われてる。
「じゃあ………」
____チュッ____
私の耳の近くで小さくリップ音がする
頬に少しの、柔らかい感触。
それがキスと理解するまでに、あまり時間は掛からなかった。