いたって普通の恋愛話
「そっち、キツそうだな」
「大丈夫だよ!そんなにキツくない。それに私力あるし、女の意地だよ!」
あはははっと、笑って見せる。
とか言いながらも、本当はこれが結構限界だ。ちょっとでも気を抜けば、私が人に潰される。
「ちょっと待ってな?」
何を思ったか、木村君は、私と場所を交替した。
すると、必然的に、私は手すりのある所に移動する。
人が入らない様にと、私の前に立ってくれた。
ガードしてくれてるし、距離もそれほど近くないので、私としては、焦る必要がない。
ちょうどいい感じだ。
必然的に目が合ってしまう。
フイ____
あぁ…ダメだ。恥ずかし!
「ふふっ」
不意に木村君が笑った。