いたって普通の恋愛話
その後みんなでわいわい話してるうちに映画館についてしまった。
早速入ってチケット売り場に並ぶ。
「ぅわ〜本当に嫌だ…いっそ地球が滅びたらいいのに、今ならインフルエンザになってもいい…。」
「高ちゃん、まだだだこねてたの?いい加減覚悟決めないと!」
「大丈夫だよ高倉!俺も怖い!」
なぜか自慢げに言ってくる沢田。
その笑顔からは怖いという、要素はゼロだ。
「もういっそジャガイモだと思って見たら?」
「そんな事思いつくの、沢田ぐらいだよ。それに見に来てる意味ないでしょ」
「あはははっ!スイ、お前昭和の演劇部かよ!」
沢田の天然発言にはついて行けないね。
「ほらみんな、お金と学生証出しな?」
カバンの中をガサゴソと探って、お財布を出す。
えっ…と確か、ポケットに学生証が……
学生証が………
ダラダラと、背中に冷や汗が流れ始める。
「友梨どうしたの?」
「………ない」
「「「「「ハァ⁉︎」」」」」
「忘れて来たの?」
「いや、絶対ない。」
何回も確認してから家を出たんだ。
「落としたのかな?」
でも無いのは事実。
「ちょっとこのおバカ‼︎」
「ここで高倉のバカ発揮だな……」
「うぅ……ごめんなさい」
幸い、一人私以外みんな持っていたので、優しい定員さんが入れて下さった。
定員さん!!神様です!